ソフトバンクグループの孫正義氏が、少年時代に人生を変えるきっかけとなった人物と、その人物が著した一冊の本について語る過去の対談動画が、いま改めて注目されています。
動画の中で孫氏は、その人物の名前や本のタイトルを明かしていません。しかし、エピソードを知る日本人にとっては、その「人物」と「あの本」が何を指しているのかは比較的よく知られた話です。
一方、英語圏の視聴者からは「その本のタイトルを知りたい」という声が相次いでいるようです。
今回は、孫氏が16歳の頃に経験したエピソードと、そこで登場する一冊の本について整理します。
■ 目次
孫正義氏が16歳で会おうとした人物とは
今回注目されているのは、孫正義氏が若い頃のエピソードを英語で語った対談動画です。
動画のホストを務めたのは、米投資会社カーライル・グループの共同創業者として知られるデビッド・ルベンスタイン氏です。
公開から長い時間が経過している動画ですが、孫氏の起業家人生の原点ともいえる話が収録されています。
その中でも特に印象的なのが、16歳の少年だった孫氏が、ある人物に直接会うために何度も電話をかけたというエピソードです。
その人物こそ、日本マクドナルドの創業者として知られる藤田田氏でした。
100回の電話で面会を求めた少年時代
孫氏は対談の中で、当時16歳だった自身が藤田氏に会いたいと考え、秘書に何度も電話をかけたことを振り返っています。
ただ、一度電話しただけで面会が実現したわけではありません。
孫氏は100回ほど電話をかけたとされ、最終的には「3分でいいから顔を見たい」と粘り強く面会を求めたといいます。
現在では世界的な企業グループを率いる孫氏ですが、当時はまだ一人の少年でした。
それでも、自分が会いたいと思った人物に対して、簡単には引き下がらない姿勢を見せています。
ポイント
孫氏の少年時代を象徴するエピソードの一つが、「会いたい人物に直接会うため、何度も電話をかけ続けた」という行動です。
人生を変えた「コンピュータだ」という助言
実際に面会がかなうと、藤田氏から孫氏は大きな影響を受けることになります。
当時の孫氏が将来について相談した際、藤田氏から受けた助言が「コンピュータだ」というものだったとされています。
この言葉は、後の孫氏の人生を考えるうえでも興味深いものです。
孫氏はその後、コンピュータやソフトウエアの世界へ進み、やがてソフトバンクを大きく成長させていきます。
もちろん、現在の成功が一つの助言だけによって生まれたわけではありません。
しかし、若き日の孫氏にとって、藤田氏との出会いが進む方向を考える重要なきっかけになったことは、このエピソードからも伝わってきます。
英語圏で「あの本を知りたい」と話題に
今回、改めてこの動画が注目された理由の一つが、孫氏が語った「ある本」です。
ところが、動画の中で孫氏は最後まで、その本のタイトルを明確には口にしていません。
対談相手から「マクドナルドのトップに会いたがったそうですね」と話を振られた際も、孫氏は「マクドナルド・ジャパンです」と会社名を訂正しています。
その後は、その人物を一貫して「彼(he)」と表現しています。
孫氏の説明から分かるのは、その人物がベストセラーの著者だったことや、秘書に何度も電話をしたこと、そして面会時に大きな影響を受けたことなどです。
こうした説明を聞いた海外の視聴者からは、本のタイトルを尋ねるコメントが寄せられています。
海外視聴者が気になったポイント
- 孫氏が読んでいた本は何なのか
- その本は現在も購入できるのか
- 孫氏が若い頃に熱中した本とは何なのか
世界的な起業家が人生の原点として語る本だけに、動画を見た人がタイトルを知りたくなるのも自然な流れかもしれません。
孫正義氏が影響を受けた『ユダヤの商法』
その「あの本」とされているのが、藤田田氏の著書『ユダヤの商法』です。
『ユダヤの商法』は1972年に刊行された書籍で、藤田氏が自身の経験などをもとに、商売やお金に対する考え方をまとめた一冊として知られています。
藤田氏は日本マクドナルドの創業者として知られ、銀座を拠点に活躍したことから「銀座のユダヤ人」という呼び名でも知られていました。
同書では、商売を成功させるための考え方や、人間心理、ビジネスに対する独自の視点などが展開されています。
日本では長く読み継がれてきた本ですが、英語圏では必ずしも広く知られている書籍ではありません。
そのため、孫氏の発言をきっかけに海外の視聴者がタイトルを探そうとする状況は、興味深い現象といえます。
なぜ半世紀以上たった本が注目されたのか
『ユダヤの商法』が刊行されたのは1972年です。
それから半世紀以上が経過した現在、なぜこの本が改めて注目されているのでしょうか。
大きな理由として考えられるのが、世界的な起業家である孫正義氏の「人生を変えた一冊」として紹介されたことです。
本そのものを知らなかった人でも、「あの孫正義が若い頃に読んでいた本」と聞けば、興味を持つ人は少なくありません。
さらに今回は、日本国内だけでなく英語圏の動画視聴者が、その本のタイトルを探している点も特徴的です。
日本ではすでに知られているエピソードが、英語の動画を通じて海外へ広がっていく。
インターネット時代ならではの「再発見」といえるかもしれません。
また、孫氏が本のタイトルを直接口にしていないことも、かえって視聴者の興味を刺激した可能性があります。
「一体、その本は何なのか」という疑問が生まれたことで、動画のコメント欄でも本のタイトルを尋ねる動きにつながったと考えられます。
まとめ
孫正義氏が16歳の頃、藤田田氏に会うために何度も電話をかけたというエピソードは、現在の孫氏を知るうえでも印象的な話です。
面会を果たした孫氏は、藤田氏から「コンピュータだ」という助言を受けたとされています。
そして、孫氏が影響を受けた本として知られているのが、藤田氏の著書『ユダヤの商法』です。
日本では長年知られてきた一冊ですが、英語圏では今回の動画をきっかけに、その存在を初めて知った人も少なくないようです。
世界的な起業家の少年時代と、一冊のビジネス書。
半世紀以上前に刊行された本が、時代と国境を越えて再び注目されているという点は、非常に興味深いところです。
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